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私の小さなひとりごと 2019.07.22

親父は今年1月で90になり、私も昨年秋60となった。
 
曲がりなり現在があるのも、道、縁、義、恩をいただいた方々と親父のおかげ。
 
そんな親父は少し前に運転免許証を返納した。
 
車こそ運転こそが親父の人生そのものであり後ろ姿。
 
相当な葛藤があり悩んだようだがプロドライバーとして、
 
ハンドル握って他人に迷惑かけられぬ、と決断。
 
世間を騒がせている高齢の方の運転事故や無法な車事件、
 
私も別府SA付近で真正面から迫り来る逆走車に遭遇した。
 
想像し難いと思うが、こちらもそして向こうも100km程、
 
グングン迫り来る画は思い出したくもない戦慄体験で、
 
薄っすらな覚えはハンドルにぶら下がる年配2人の影。
 
該当する年代の方達の人口が増え、誰でも踏めば走る車、
 
据え切りさえ簡単な現代の車はイージーな凶器。
 
いい歳も過ぎた私だが今でも運転する時に思い出すのは、
 
「人のおるとこでは飛ばすなよ」という親父のことば。
 
バイクでコケても、大学に戻る峠道で自損で車を壊しても
 
頭ごなしに怒る事もなく人のおるとこでは飛ばすな。
 
手を挙げる事は一度もなく見守ってくれた父親の教訓。
 
今年の去る2月、心にぽっかりと穴があいてしまった。
 
私に強く、深く、永く、恩を与えていただいた方が、
 
ひっそりと逝ってしまった。
 
大手術を七度経験しながらも永らえてくれている、
 
そんな私の父親よりも20年少し若くして。
 
未だ現実味の持てない中で、複雑な思いになる事あった。
 
亡くなられて三カ月少し経った朝・・今なにしてる?って、
 
FACEBOOKから、その恩人名で知り合いメールが届いた。
 
そんな訳ない・・
 
が、錯綜する気持ちで心が混乱し微動する。
 
時代はいとも簡単に私たちの心や気持ちを物と化し、
 
現実は、どんどんどんどん離れていく。
 
 
HIRO KIMURA

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